雇用契約におけるフレックスタイム制度とは、いったいどのようなものなのでしょうか。ここでは、その仕組みについて考えてみましょう。この制度は、変形時間労働制の一つと言われているものです。具体的には、定められている労働時間内であれば、労働者自身が出社する時間と退社する時間を自由に決めることができるという制度なのです。
もちろん、自由に時間を決めて出社したり退社したりできるとは言え、社内の管理問題があり、さらには社内の打ち合わせの時間などがあるため、必ず出勤していなければならない時間帯があるというのも事実です。このようなコアタイムの時間の前後に、自由に出社時間や退社時間を決めることができるでしょう。このように出社時間や退社時間を自由に決めることができますが、基本的に言って、労働時間は定められているということを念頭に置いておきましょう。もちろん、日によって労働時間が変動することはありますが、週ごとまたは月ごとに労働時間が定められていることになります。
このような制度は、労働者にとって多くのメリットがあると言えます。その一つは、効率よく働くことができるというものです。実際に出社時間や退社時間が決まっていると、それほど仕事量が多くない日であっても定時まではそこで時間を潰さなければなりません。しかし、この制度の導入によって、仕事が多い日に仕事を回すといった効率的な働き方ができるのです。
また別のメリットは、生産性がアップする可能性があるというものです。例えば、前日遅くまで仕事をしたのであれば、翌日の出社時間を遅らせることができます。それによって無理なく働くことができ、結果として生産性を上げることができるでしょう。