10年くらい前に教員免許を取得しましたが、実務経験がなくても採用されますか?

様々な理由で、教員免許は持っているものの、実務経験がない、もしくは少し働いて別の職業に転職してしまったなど、教員としてのブランクを抱えているという人は少なくありません。多くの場合、大学時代に苦労して取得した免許ですし、きっと何かしら教員を志した理由があるはずです、「今まで教員として働いたこともないのに、教員になれるだろうか」「ブランクがあるけど大丈夫か」と不安になるポイントは様々あると思います。もちろん、未経験やブランクがある場合は、どんな業種であっても就職は難しくなりがちです。しかし、諦める必要はありません。

教員の仕事そのものは、公立も私立もあまり変わりません。どちらの場合も、学級経営や授業の充実よりも学校運営に関わる校務が重要視されます。

そのため、「子供たちに最高の授業をしてあげたい!」という熱意を持っている場合は、現場とのギャップに悩むことになるかもしれません。教職は現実と理想のギャップが大きくなりがちな職業のひとつです。実際に教職についている知人や友人がいる場合は現場について聞いてみると良いでしょう。また、ネットの情報などを確認するのも良いかもしれません。しかし、ネットの場合は嘘の情報が書き込まれている可能性も高いので、鵜呑みにしないようにしましょう。

他にも、教員独特の働き方として、休憩時間や勤務時間外に会議などが入ることがあります。民間企業に慣れている場合は、そこにも驚くかもしれません。さらに、民間企業では「論理的思考が大切である」と言われることが多いですが、教員の世界は人間関係や好き嫌いといった非論理的な事柄で進んでいくことがあります。そのため、論理的思考に自信を持っている人はギャップを感じる可能性があります。

さて、教員としての働き方は、フルタイムで働く正規教員と、それ以外の非正規教員があります。非正規教員にも、フルタイムで働く常勤講師と、パートタイムで働く非常勤講師の2種類があります。学校の教員として働いている人のほとんどは、大学を卒業後教員として採用された人です。民間企業を経験者は全体の5%程度と、まだまだ少数派です。そのため、大学を卒業したばかりの人にはない強みをきちんとアピールできないと、教員として働くことは難しいでしょう。

また、教員の求人を探すには専門のサイトを使うのが一番です。総合的な転職情報サイトなどではそもそもの求人量が少ない傾向にあります。私立学校の教員の求人を探すのであれば、教育業界大手の早稲田ゼミナールが運営している早ゼミ教職員派遣センターを利用することをおすすめします。このサイトでは、私学教員の採用支援実績が業界トップシェアであり、なおかつ求人件数は年間1,500件以上と、教員として働きたい方にはぴったりの情報サイトです。実際に派遣や紹介を承諾した場合は、勤務開始前に事前研修があるため、ブランクがある場合や教員未経験の場合も問題ありません。なお、公立の学校に勤務したい場合は、各自治体の教育委員会のサイトを確認してください。

教員の他にも、教員免許を活かして働くことはできます。学童などでの児童指導員や、幼児教室の講師、塾や予備校の指導員などです。これらは教育免許がなくとも就業可能ですが、教員免許を持っていることで「子供に教える能力を持っている」とされ、採用される可能性が高くなるため、教員免許を持っている場合はこれらの職にチャレンジしてみるのも良いでしょう。